Supporting Music

オンライン通話を使った大人向けのオンライン音楽教室、またコンサートやワークショップなど音楽に関するあれやこれやを企画しています

Supporting Music の仲間紹介 ~ ヴァイオリン 林 菜都子先生~ 

今回、ご紹介するのはヴァイオリンの林菜都子先生です。

 

ー Supporting Musicの立ち上げ人である林先生。開設おめでとうございます。
まずは立ち上げようと思ったきっかけはどういう経緯だったのでしょうか?


 ありがとうございます。無事に開設までたどり着けたこと、まずは一安心です。
私のところへ来てくださる生徒さん、なぜかリズム音痴率が高いのです。こういう生徒さんを教えていると、ヴァイオリンレッスンではなく「楽譜の読み方を教える=ソルフェージュだよね?これは」と思う内容が多々ありでして。
リズム音痴はなかなか手強く(笑)、私の説明が下手だから理解してもらえないのか、教え方が悪いのかかなり悩みました。実際、ピアニストの友達にソルフェージュを教えに来てくれないか頼んだほどです(実現はしなかったのですが)
で、周りにリサーチしてみたところ、リズム音痴は私の生徒さんだけではなく他の先生も苦戦している、そして大人から始めた人に多い、ということが分かりました。
考えてみると、大人から始めた方が音符の長さや高さについてじっくり習う機会ってあまりないかもしれない。レッスンの合間に練習する曲を使って簡単に教えてもらうことは勿論あるでしょうけど、それだけに特化したレッスンはあまりしないだろうなと。
楽譜を読む勉強を「ソルフェージュ」というのですが、とても専門的な小難しい響きの言葉に感じませんか?
「自分は専門的にやるわけではないからソルフェージュはいらない」「子供がやるものでしょ」「そもそもソルフェージュって何?」このような意見が多いのです。
でも、楽譜を読むためにはこの勉強は必要不可欠で、これが出来る出来ないでは、レッスン内容が全く変わってくるのです。
例えば「綺麗な音が出せない」これは楽器を弾く動作にようるものなのでヴァイオリンのレッスンです。しかし「リズムが分からないから弾けない」これは楽器を奏でる動作によっておこる悩みではないので、ソルフェージュのレッスンなのです。
こんなところからソルフェージュのレッスンについて考えるようになり、この悩みは多くの講師も生徒さんも抱えているに違いない!そうじゃなければこんなに私のところにばかりリズム音痴が集まるはずがない!と思うようになりました。

― なるほど。お話を伺うとソルフェージュの重要性が伝わってきますね。
ではなぜ、対面ではなくオンラインレッスンを選ばれたのですか?

 私が考えていたのは「大人のためのソルフェージュレッスン」だったので、どうやったら負担が少なく受講しやすいかを考えました。大人の生徒さんがレッスン選びを重視するポイントは、出来るだけ時間をかけずにレッスン場所へ行け、自分のスケジュールに合わせたレッスン時間を選べることではないかと。そして楽譜を読むことはクラシックの楽器であれば全てに共通する問題なので、出来るだけ多くの方にソルフェージュを勉強してもらい、それぞれの楽器演奏に繋がる環境を作りたい。こう思っていたらオンラインレッスンが最適なのではとなりました。


ー 確かにその条件だとオンラインレッスンが最適ですね。
実際、それまでにオンラインレッスンをされていたことはありましたか?

 いいえ、全く。ビデオ通話で話すことはたまにありましたが、レッスンをしたこと・しようと思ったことは全くありませんでした。
ソルフェージュレッスンについては昨年あたりから考え続けたことではあったのですが、Supporting Music(オンラインレッスン)の構想が思いついたのは今年に入ったぐらいでして、渋川氏にブツブツ語ったのが確か2月だったので、まさかオンラインレッスンが世の中でこんなに普及すると思っておらず、正直びっくりです。

 

ー たまたま新型コロナによるオンラインの普及と重なってしまったのですね。
実際、オンラインレッスンの現状を見てどう思いますか?

 

 私も実際、自分の生徒さんをオンラインレッスンにしなければいけない状況になってしまったのですが、やってみたら想像していた以上にレッスンは出来るなと。
オンラインだとどうしても音質・タイムラグの問題が出てきてしまうので、Supporting Musicではソルフェージュコースのみで考えていたのです。実技のレッスンは無理だと。
しかし実際自分が行っているレッスンの手応え、そしてこれだけ世の中でオンラインレッスンが一気に広まった現状をみると、オンラインにせざるを得ない状況であったにしても、レッスンをすることが可能だから広まった。やはりオンラインレッスンを選択したことは間違えではなかったし、これであれば実技レッスンも行えると確信しました。

 

ー 偶然とはいえ、世の中でこの数ケ月間に広がったオンラインレッスンはいい調査になったわけですね。

 はい。対面でレッスンするのがベストなことは当然です。
しかし、オンラインレッスンが普及することによって、今までレッスン受けたくても受けられなかった環境の人がレッスンを受講できるようになる、ということは、本当に意味があることだと思います。

 

ー ではずばり、Supporting Music の魅力はなんでしょう?


 講師陣です。
「いい先生」この定義は生徒さんが講師に求めるものによってそれぞれ違いますよね。
当たり前ですが講師も人であり、性格がある。同じことを伝えるにしてもそれぞれの言葉がある。自分も子供の頃から何人もの先生方からレッスンを受け、教える側になりましたが、その言葉が生徒さんに伝わるかどうか、それはどれだけ生徒さんに寄り添えるかどうかだと思うのです。
素晴らしい演奏家が素晴らしい講師、というわけでもないし、名講師が素晴らしい演奏家とも限らない。
講師も教えることに悩み、生徒さんによって工夫を変え、生徒さんと一緒に講師として成長していく。
このことがとても大事なことだと私は思っているのですが、このことを真摯に、そして謙虚に取り組んでいる講師たちなのです。
なので是非、1人でも多くの方にレッスンを受講していただきたい。
悩みがあれば遠慮なく伝えてください。一緒に考え、その先を導き出してくれる講師たちですから。
そしてこの気持ちはSupporting Musicのエンジニアも同じ、というところが私の自慢です。

― いいメンバーに恵まれましたね。
では最後に、これからSupporting Music をどのようにしていきたいですか?

 

 私は自分の人生において音楽を通して「繋ぐ」という役割を担っていると思っています。それは人でも物でも環境でも全てです。
普段、演奏業と先生業をしていますが、演奏業では自分と音楽、自分とお客様、お客様と音楽、自分と演奏する仲間etc、先生業では自分と生徒さん、生徒さんとヴァイオリン、生徒さんと音楽、生徒さん同士の演奏仲間、生徒さんの生活と音楽etcを繋げられればと思って生活しています。
ではなぜ、繋ぎたいのか?
それはものすごく単純なことだけれども、自分が音楽・ヴァイオリンと繋がっていることがこの上なく楽しい幸せなことだからです。
当然、楽器が上手く弾けなくて悲しい悔しいことも多々あります。こちらの方が多いぐらいかもしれない。でもやっぱり人生に音楽があることは間違いなく楽しいことで幸せなことなのです。その「お裾分け」が私にとって繋ぐこと。
皆さんの音楽生活に彩りを添えていけるよう、Supporting Musicがお手伝いできばと願っています。